オタクじゃないほうのブログ

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宝塚という楽園を観に行った

大学生ぶりに宝塚を観に行った。

 

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応天の門』という漫画が原作。在原業平菅原道真がダブル主人公のミステリー兼政権騒動みたいな感じ。平安時代のシャーロックとワトソンみたいなもんだと思ってる。

 

 

座席が取れなかったので最後尾の立見席1500円で観た。劇の後半に脚はまあまあしんどくなったが、まあ観られないことはない。ただぺたんこ靴で健康な状態じゃないと私はきつい。隣の人はパンプス脱いで立ってた。

 

菅原道真役のトップスター・月城かなと様、大変お美しい。声が良かった。私の中の菅原道真のイメージまんまだった。他の男役の人は無理して低い声出してる女の声、って感じだったけど、道真だけは違和感なくて少年役の女性声優みたいだった。

あと帝の声もイメージまんまだったな、幼くて人が良くてちょっと愚かな年若い帝。傀儡。

 

平安貴族男性が裾を垂らして歩くのってエロい。

あと、検非違使の衣装はかっこいい。

 

劇のストーリーについては、私は原作既読で行ったんだけど、時系列がいろいろミックスされてて逆に混乱した。でも私は原作の人間関係もあんまり理解できてないのであまり深く考えずに楽しんだ。

昭姫役の海乃美月様、めちゃくちゃに小顔だった。いい女感が強い。唐服がよく似合っていた、お美しい姐御……………

 

 

 

休憩時のトイレ、爆混み。ほぼUSJ。私と友は一旦劇場を出て近くにある商業施設のトイレを借りた。

 

 

 

後半、前知識ゼロで始まった、ラテン グルーヴ『Deep Sea -海神たちのカルナバル-』。

 

長身脚長短髪女性のパンツスーツ姿大好き!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

嘘?股下3メートルあるし顔がどら焼きぐらいしかない。

ここが地上の楽園? 顔がいいパンツスーツの短髪女性のダンスを見ること以上に気持ちいいことってあんまりないだろ。

 

パンツスーツの男役が横一列にズラーーーーーッと並んだときは壮観すぎた。こんなの1500円で観ていい景色? マジで? 全員揃いも揃って背が高い。顔が小さい。ここには顔のいい・スタイルのいい・ダンスができる・歌がうまい・演技のできる女しかいない。なんだこの選ばれに選ばれ抜いた世界の頂点一握りに君臨する人間のみで構成された楽園? そしてそういう人間たちのパフォーマンス・歌声を、金を払ってゆったりと鑑賞するという贅沢。これが資本主義?

 

 

宝塚の魅力の一つはあからさまな「ヒエラルキー」にあると思った。

ジャンヌたちはその衣装によって位の高さが観客にもすぐわかるようになっている(詳しく知らないけど、そうだよね?)。とりわけトップの人間が身につける、クジャクの2000倍ド派手な絢爛豪華な衣装…………。ああ、この人間が「頂点」なのだ、と目にした瞬間にわからせられる。衣装が、観客には「威厳」を示し、それを身にまとう本人には否応なく「自負」をもたせる。

 

また、トップスターは階段を「下りてくる」。我々と同じ場所から上に上っていくのではない。天幕に覆われて観客には見ることすらできない高みから、一人で悠然と、我々のいる地上まで下りてきて「目線を合わせてくださる」のだ…………。

 

「これ」だよ。才色兼備の人間しかいない宝塚という世界の、さらに頂点に君臨するたった一人の「王」。圧倒的高みにある玉座を仰ぎ見るような感覚、これが言いようもなく気持ちいい。

 

 

 

 

宝塚のほか、雨の中震えながらの東京観光もした。


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上ると出世するらしいデカい階段を滑落に怯えながら上ったり


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ライトアップされた藤の花を見たりした。「季節」を感じろ。